KIKAIJIMA

喜界島観光大使就任にあたって

喜界島観光大使就任にあたって

2021年10月、鹿児島県喜界島初の観光大使に就任した松井美緒さん。「一度目で心を奪われ、訪れるたびに好きになる」という喜界島の魅力はどんな所にあるのでしょうか?美緒さんが感じた、喜界島の素晴らしさについてお伝えします。

名物の「胡麻」が引き寄せた出会い 導かれるように訪れたソウルスポット・喜界島

ー 喜界島の魅力を語ってもらう前に、まずは美緒さんと喜界島との出会いについて。最初に訪れたきっかけは何だったのでしょうか?

いただいた胡麻を食べたらあまりに美味しくて、驚いて「どこの胡麻!?」と聞いたら喜界島の胡麻だよ」と言われ、そこから喜界島に興味を持ちました。実は、胡麻は99%を輸入に頼っていてほぼ外国産。しかも、国産 で作られている胡麻のほとんどが喜界島のものだそうで、豊かな香りと香ばしい味は普段食べ慣れている胡麻と比べ物にならないほどでした。すぐに「行って直接胡麻作りを見てみたい!」と思い、知り合いでもない喜界島の方に連絡をして(笑)、ひとり旅に出掛けました。

普段はひとり旅なんてめったにしないのですが、ちょうどその頃、プライベートで落ち込むことが続いていて……リフレッシュしたいという思いもあったんです。そういったタイミングも重なり、思い切って喜界島を訪れました。

ー 胡麻がきっかけで訪れた喜界島。実際に行ってみて、どんなことを感じましたか?

想像以上に神秘的でした。自然豊かで静かな港町を想像していたのですが、日本ではなかなか見ることのできない巨大なガジュマルの木や、どこまでもまっすぐ続くさとうきび畑 の一本道、島独特の食べ物などに触れて、うまく言葉にできないけれど他の島とは違う何かを感じました。しかも、島の方も驚くほど綺麗な夕陽を見られたり、旅の途中で虹に出会ったんです!そういった体験も神秘的というか、引き寄せられたというか、私のなかで喜界島が特別な場所になった理由のひとつです。

知れば、今すぐ行きたくなる! オーガニックアイランド・喜界島の魅力

ー 喜界島にはさまざまな魅力があると思いますが、美緒さんが感じた喜界島の魅力的な場所やモノについて教えてください。

島一番のパワースポット「手久津久のガジュマル」

最も感動したのは、手久津久のガジュマルです。ガジュマル自体、あまり目にする機会がなかったのですが、これほどまでに大きなものを見たのは初めてで圧倒されましたね。幹は1本ずつ異なる木が集まっているかのように見えるほど太く、枝や葉は放射状に伸びてまるで巨大な生き物のよう。触ってみたり、耳を当てて音を聞いてみたりしていると自然と一体化しているような気分になって「生命力」を感じます。この場所に来ると気持ちがすっきりして、パワーをもらえる、私のパワースポットです。

忘れられない瞬間に出会える「海越しに見える夕陽」

荒木のウリバマから見る夕陽は今まで見た夕陽のなかで一番綺麗で、とても印象に残っています。聞こえるのは風の音や鳥の鳴き声だけで、普段気にしないような自然の音が鮮明に、新鮮に聞こえるんです。そんななかで見る夕陽はそれだけで格別なのですが、夕陽が反射してキラキラとオレンジ色に染まる海がまた綺麗で……。都会では味わえない、特別な時間を過ごせます。

何もない、何もしない、を楽しむ「阿伝集落」

お気に入りの場所は、阿伝集落です。喜界島は珊瑚礁が隆起して成り立っている、世界的にも珍しい島。島全体が珊瑚礁でできているのですが、そのなかで「珊瑚の集落」と呼ばれている「阿伝集落」という場所があるんです。島の風景の特徴のひとつでもある、珊瑚が積み重なってできた石塀がとくに集中している場所で、車が通れない細い道もあり、人も他の集落と比べ多くありません。 だからすごく静かでお店もあまりありません。 でも私には、逆にそれが心地よくて、普段の忙しさや悩みを忘れてリラックスできたんです。喜界島のことをますます好きになるきっかけとなった場所です。

ここでしか味わえない島の恵「喜界島の食文化」

喜界島は食文化も大きな魅力です。胡麻はもちろんなのですが、それ以外にも美味しいものにたくさん出会いました。島内でも入手困難で「幻のみかん」と言われる花良治みかんや、コクがあって旨味が強いサトウキビなど。とくに野菜は何を食べてもとにかく美味しい!前述の通り、喜界島は珊瑚礁が隆起してできた島なので、島全体が農園といっても過言ではないほど大地に含まれるミネラルが豊富です。さらに、温暖な気候や豊富な地下水など、美味しい野菜を育てるのに適した条件が揃っていて、「オーガニックアイランド」とも呼ばれているくらいなんですよ。

とくに印象深かったのが、「1株食べると1日長生きする」と言われているボタンボウフ(長命草)です。喜界島では、お浸しや天ぷらにして食べることが多い身近な野菜だそうなのですが、私は喜界島を訪れて初めて知り、とても興味がわいたんです。実際に畑にお邪魔してお話を聞くと、クロロゲン酸という健康や美容に嬉しい効果をもたらすポリフェノール成分を豊富に含まれていたり、血糖値上昇を抑制する効果があったりして、改めて喜界島の自然の恵、大地のパワーの偉大さを感じました。

あまりの感動に、農家さんと一緒にボタンボウフ ウのお茶をつくった(!)美緒さん。 ボタンボウフ ウ100%「長寿草茶」は、喜界島ふるさと納税の返礼品にもなっています。

https://www.furusato-tax.jp/product/detail/46529/5048864

それぞれの「心のふるさと」を目指して 私らしさを再発見できる喜界島

ー 最後に、喜界島観光大使としてメッセージをお願いします!

初めて行った時、ちょっと辛いことが続いていた時期だったのですが、珊瑚礁から成る大地を踏みしめながら島を歩き、美味しいごはんを食べて、あたたかい島の人たちと交流していたら、帰宅する頃には心が晴れ渡るようにスッキリしたのを覚えています。

とはいえ、喜界島は決してリゾート地ではありません。観光をしてワイワイ楽しむという場所ではないけれど、自然や人は誰に対してもあたたかく、まるごと受け止めてくれる。行くと必ずまた戻ってきたくなるような、不思議な魅力のある島です。

そんな喜界島が、一人でも多くの方の「心のふるさと」になることを願って、観光大使としてこれからも喜界島の魅力を私らしく伝えていけたらと思っています。

撮影:natsumi yoshiuchi
聞き手・文:大西マリコ